桔梗とシーラカンス

大学生が思いのままに書きます。

大学生が聴く DEEN 『SUNSHINE ON SUMMER TIME』①

こんにちは.

DEENの『SUNSHINE ON SUMMER TIME』(1996, 詞 池森秀一, 曲 宇津本直紀)を聴く大学生(19)の脳内を文字に起こします.

今回は前半を取り上げます.

音楽の知識は皆無ですが 頑張って書きます.

 

差し込む太陽 

1

この入り. 爽快感と安定.

例え好きな曲であっても 最後まで聴くのが何となく億劫になる曲ってありません?

良い曲だけど 聞き流すには重いというか...シャッフル再生で当たるとスキップしてしまう曲.

この曲にはその億劫さがない.

「聴いても疲れないだろうな」「 爽やかさな気持ちになれるだろうな」

こういう安心感をイントロとAメロの入りが保証してくれている感じ(笑)

 

2

「さしこむ」という語感もすっと耳を通る. サ行だからなのか...?

「照りつける太陽」「あつい太陽」「光る太陽」「きらめく太陽」...全く違う. 爽やかさと対極的.

「差し込む」が完璧すぎる. 品すら感じる. 静かな快活さ. 良い.

 

3

「さしこ」で一瞬 楽器の音が止まる部分...キラッと太陽が光るイメージ.

「む太陽」でまた楽器が鳴る...日常の夏

 

4

池森さんの 少し高めで 優しく 若いけれど落ち着いた 青年のような歌声と 「差し込む太陽」という入りはマッチしすぎ. 

 

今日もまた暑くなりそう

目覚まし時計と戦わずに済む Sunday Morning

Sunday Morningで一区切りつけているのがとても良い.

山下達郎の『土曜日の恋人』もそうだけど 人が曜日に対してもつ印象を上手く利用している曲は好き.

個人的に夏の晴れた土日午前ほど好きな時間はないかも.(『土曜日の恋人』は雨の土曜夜だけど(笑))

少々の寝坊 窓から差し込む明るい日光. 時計はまだ10時. まだ何でもできる. とりあえず庭に出る. 青い空...

夏の晴れた土日午前は つまり自由の象徴...

この曲もまさに 日曜午前. 

「目覚まし時計」を止めて二度寝. カーテンの隙間から「差し込む太陽」で気怠げに目を覚ます. カーテンを開けてベランダに出ると外は快晴. 「今日もまた暑くなりそう」だなあ... なんという理想的日常. そしてなんという爽やかさ.

 

噂話とか占い ママの顔色も気にしないで

今しかない季節に出かけよう

1

そしてここで対比. 理想的日常との対比は'現実'であったと...

その'現実'の描写がこれまた非常にわかる.

「都会の喧騒」「忙しい毎日」とかではなく「噂話とか占い ママの顔色」......良すぎる.

 爽快感が完全に徹底されている.

「噂話」も「占い」も「ママの顔色」も柔らかい語感でありながら、それでいてきちんと'現実'. どれも他者性を帯びているからかな.

自由の象徴である日曜午前に 他者は必要ないね. だから 「気にしないで」だって...

「気にしないで」と言い切る. そうか 今は 「気にしな」くて良いんだね...

 

2

 「気にしないで」で音が下がるのは個人的好きポイント.

 

3

「今しかない季節」ね. 

夏は 喧騒と静けさ 快活さと寂しさ 永遠と刹那  矛盾を抱えた季節だから.

夏は永遠に続くようで終わるから...

夏を大切におもう気持ち. 「今しかない」...まさに.

 

4

「出かけよう」の「よう」が意志であっても勧誘であっても理解できる.

爽やかさと快活さはいずれにしても損なわれない.

 

このままでいいのかな‥この頃考えてた

大切なものをつかむためには 勇気がいるんだね

1

 そしてこの展開である. 非常にわかる.

この曲の主人公はどう考えても若い. ママって言ってるし...17~22の雰囲気を感じる.

例えば大学生の場合 授業やら試験やらの「春='現実'」が終わると 夏休みが来る.

そうすると急に'現実'は遠ざかる. 1人の時間が増える. 「このままでいいのかな」と考え出す.

モラトリアムと夏休みの親和性はとんでもなく高い.

 

2

この曲の主人公は 夏に考えた結果 ある種の答えを得たと...

「大切なものをつかむためには 勇気がいる」

これも非常にわかる. そして若い.

考えた結果「大切なもの」や大切なことに気づく. それを実践しようとすると 既存の価値観を手放さなければいけない時もある. その時 かなり大きな勇気が必要になる. 過去の自分を否定しているような気持ちになるから...

 

Sunshine On Summer Time

やはりこの曲のキーワードは"Sunshine"かな.

 

昨日を脱ぎ捨てて

やはりここでも「自由」や「解放」を感じる.

脱ぎ'捨てて' の部分に爽快感を感じる. 薄いTシャツやシャツを砂浜に放り出して 走り出すイメージ.

 

潤してよ 熱い身体 持て余す感情

「脱ぎ捨て」た結果 露わになる「身体」.

夏の太陽と主人公の若さゆえの「熱」.

多「感」な青年は溢れる 情「熱」や「感情」を「持て余す」.

太陽の下で燃え上がる この若い情熱 を 海よ どうか「潤して」おくれ「よ」ということなのかな...

個人的には 緑いっぱいのの頂上で 太陽の光を目一杯浴びながら 夢中に水をがぶ飲みする青年のイメージが好き.

口元から零れ落ちる水よ 光る汗よ 流れる血よ どうか僕の「熱い身体」を「潤して」おくれ「よ」.  

 

碧く濡れた君に 心まで溺れそう

ここでまさかの「君」登場(笑)

「君」は「碧く」「濡れ」ているし 主人公は「君」に「溺れる」わけなので やはりここは海なのか...

しかもこのフレーズの存在によって「君」に恋する主人公 という設定が明らかになる.

すると「大切なもの」は「君」のことで 「身体」が「熱い」のは恋のせいで 「持て余す感情」とは溢れんばかりの恋情 ということになる.

海辺の恋... 勿論素敵だけれど..個人的には爽快感がやや欠けてしまう気がする..

海辺の恋 で想像するのがサザンの『恋はお熱く』『LOVE AFFAIR~秘密のデート』だからなんだよな...絶対

 

むしろ やっぱりここは山の頂上設定でいきたい(強引)
主人公は 「碧い」木々が生きる山の頂上で 光る太陽を感じる

そして想いを寄せる「君」が 波打ち際で 白いワンピースの裾を庇いながら 無邪気に笑っている姿を"想像"する

「君」は 海の水と空に包まれ 「碧く濡れ」る.

もしこれが想像でなかったら...もし本当に「君」が目の前でそんな姿を見せたら...

僕はきっと「心まで溺れ」てしまう

今はまだ想像の世界だから...「溺れそう」なんだね.

 

その一瞬 すべて変わるだろう

取り返しのつかない夏になりそう

1

「その一瞬」...「碧く濡れた君」を目の前にして 本当に「心まで溺れ」てしまった瞬間に 「すべて変わるだろう」.

「すべて」か....「すべて」...「すべて」なんて言いきってしまって良いのだろうか...「すべて」なんて言ってしまうほど「碧く濡れた君」は美しく 「君」の存在は主人公にとって大きいのだね....「すべて」.........良い.

 

2

「すべて変わ」ったら「取り返しのつかない夏にな」るのは必然.

「取り返しのつかない」というのは 普通 「後戻りできない」「失敗が許されない」などマイナスな印象も付随するけれど ここでは「戻れなくてもいい」「どうなってもいい」という主人公の若さと「君」に対する想いの大きさ そして恋の幸せと楽しさ といったプラスの印象が見て取れる.

夏への期待.

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

夏休み、サボタージュ大学生(19)の脳内

今週のお題「サボる」……… 当然書く.

 

大学生の夏休みなんて

学問・労働・課外活動・恋愛・友人・趣味・苦悶・惰眠・酒・旅

あたりから幾つか拾ってきて適当に混ぜればok.

 

SNSで"充実"がある程度可視化されるのはまあ...面倒だけど正直どうでもいい.

 

個人的にはこんなもん.

課外活動:友人:趣味:苦悶=1:1:1:10

 

この苦悶が厄介なんだよなあ....やらなきゃならんことはそっちのけ.

 

ソファに座る.

首を背もたれに預ける.

窓から光が差し込む.

イヤホンからはDEENの SUNSHINE ON SUMMER TIME.

 

無益なことばっか考える. 暇で何も知らない若さ.

 

罪悪感で締め付けられたら 課外活動で現実に戻る.

ほぼ気休めな気もする.

 

現実はいつ消えてなくなるんだろう.

遠い世界を想像する.

 

現実のタスクはいつも意識の内にある.

罪悪感を燻ぶらせながら 空想の快楽に耽る.

いつか後悔するときがくるのではないかという不安.

この瞬間世の人は何かしらの方向へ成長しているのではという焦り.

 

けどやめられない.

タスクはあとでいい. 今はいい......あとでいいから....